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2014/03/11

No. 78 トリガソースの選択方法

トリガソースの選択方法

トリガソースの選択、つまり、どの信号でトリガ信号を発生させるのかは非常に重要です。その選択を間違えればスクリーンの波形は、上段の図のように右また左に流れるように動いてしまいます。

ただ、最近のオシロスコープはよくできていて、一定の条件のもとでは自動的にトリガ信号が選択されています。
一般的なオシロスコープでは、この「TRIGGERING SOURCE」を[VERT MODE]にあらかじめ設定しておけば、通常はトリガ信号が適当に選択され静止した波形を見ることができます。

では、どのような仕組みでこのトリガソースが選択されているのでしょうか、CH1に下段左図、CH2に下段右図の信号が入力されたとして説明します。

[VERT MODE]がトリガ信号を自動選択

トリガ信号をその都度選択するのはわずらわしいことですが、TRIGGERING SOURCEスイッチを[VERT MODE]に設定しておくことで適切なトリガ信号が自動選択されます。

つまり、VERTICAL MODEスイッチが
[CH1]の時はCH1信号が、
[CH2]の時はCH2信号が、
[CHOP]の時は[CH1]信号が、それぞれトリガ信号になります。

また、[ALT]の時はCH1とCH2が異なる周波数の信号でも各々にトリガがかかり、両方の波形が静止して見えます。

この[VERT MODE]とVERTICAL MODEスイッチの[CH1]→[CH2]→[ALT]→[CHOP]→[ADD]の組み合わせを図式化しました。


これから分かることは[VERT MODE]に設定しておくとトリガ・ソースをいちいち選択しなくても、適当なトリガ信号が選ばれています。なお、信号波形が幾重にも重なっている図はトリガしていないことを示しています。




オシロスコープ入門講座 (初心者の為のブログ) No. 78補足

「VERTICAL MODE」は、他に「VERT MODE」や「V. MODE」などの表示をしている機種もあり、その機能も微妙に異なっています。
当然ながら、TRIGGERING SOURCEスイッチとの連係動作も同じではなく、詳細はその機種の取扱説明書で個々に確認してください。
TRIGGERING SOURCEスイッチは、これ以外に、[LINE]と[EXT]があります。

[LINE]は電源同期(50 Hz or 60 Hz)専用

[LINE]は、Input端子へ入力した信号とは別に、電源周波数(50 Hz or 60 Hz)がトリガ信号になります。現在オシロスコープに通電している商用電源の電源周波数で、スクリーンに見えている波形がこの電源から作られた信号なのか否かを確かめる時にこの[LINE]を使います。

[EXT]は外部信号でトリガ

[EXT]は、Input端子へ入力した信号とは別に、EXT. TRIG端子に入力した信号でトリガ信号を発生させます。

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